GPUオーケストレーションおよびAIインフラ管理ソフトウェアを手掛けるINFINITIXは、新たに2億2500万台湾ドルの資金調達ラウンドを完了しました。これにより、同社の企業評価額は10億台湾ドルを突破し、IPOに向けた成長ステージが一段と加速します。
今回の投資ラウンドには、FoxconnとCTBC金融HDの合弁ファンドであるHH-CTBC Capital、Fubon Financial Venture Capital、Cathay Venture、JU-SHAN Capital など、複数の戦略投資家が参加しました。調達した資金は、主に研究開発体制の拡充、製品技術の深化、そして海外市場の開拓強化に充てられ、INFINITIXのグローバル競争力と市場シェア拡大を後押しします。
INFINITIXはこれまで、台湾政府の国家級AIデータセンター構築にも参画。大規模なAIインフラストラクチャの分野において、確かな技術力と運用ノウハウを積み重ねてきました。
主力製品である「AI-Stack」は、企業が保有する貴重なGPUリソースを効率的にスケジューリングし、ハードウェア利用率とROIを最大化。GPU分割、統合、分散学習、MLOpsワークフロー管理などをワンストップで実現します。

さらに同社は、新しいソリューション「ixCSP」を発表。これは、GPUを中心としたAIクラウドサービスの構築を支援するもので、課金エンジン、トークン管理、AIモデルマーケットプレイスといった機能を統合しています。これにより、事業者は「GPU-as-a-Service」や「Model-as-a-Service」、「Token-as-a-Service」といった、新しい形のクラウドビジネスモデルを即座に展開可能。AIデータセンターに求められる計算リソースの統合から性能最適化、さらにはクラウド事業の運営支援までを包括的にサポートします。
INFINITIXのCEO・Wen-Yu Chen氏は、今回の調達について次のように述べています。「今回の資金調達は、当社の製品技術とビジネスモデルに対する市場の大きな信頼を示すものです。私たちは国際パートナーとの連携をさらに深め、AIインフラの高度化を推進し、INFINITIXを『AIリソースオーケストレーションサービスの中核ハブ』へと成長させていきます。」
COO・Ian Chen氏も続けます。「新たな資金は研究開発チームの拡大や製品の高度化に投資し、同時に海外展開を加速します。今後は各地域で代理店ネットワークと技術サポートセンターを構築し、次の成長ステージへ進みます。」
INFINITIXは海外展開を積極的に進めており、今年は日本、韓国、東南アジアの主要 IT企業と代理店契約・技術協力を締結。現地の営業・技術支援ネットワークを整備し、すでにアジア複数地域でソフトウェア導入実績を上げています。
同社は今後、「アジア市場でのさらなる拡大」、「欧州・北米市場の可能性探索」、そして「グローバル企業との戦略的連携深化」に取り組み、グローバルAIエコシステムの中で重要な役割を担うことを目指します。
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